【インタビュー調査の費用】|
グループインタビュー・デプスインタビューの費用相場を紹介
消費者やユーザーへのインタビュー調査を調査会社などに外注する際は、依頼の前に大まかな費用感を把握しておきたいところです。
本記事では、グループインタビューとデプスインタビューを外部委託する場合の費用の目安を紹介します。
インタビュー調査の種類と特徴
インタビュー調査は「グループインタビュー」と「デプスインタビュー」の2種類に大別されます。まずは、各調査の特徴を確認しておきましょう。
グループインタビューの特徴
グループインタビューは、複数名(4~8名程度)の対象者で一つのグループを作り、座談会形式でインタビューを行う調査手法です。モデレーターと呼ばれる司会者が、調査テーマに沿って質問を投げかけ、対象者との対話を通じて様々な意見を引き出していきます。
一般的に、一つのグループは年齢やライフスタイル特性などに共通点がある人で構成し、複数のグループにインタビューを実施して結果を比較分析します。インタビュー時間は、1グループあたり90~120分程度です。
デプスインタビューの特徴
デプスインタビューは、1対1の面談形式で行う調査手法です。1人あたり60~90分程度の時間をかけ、意思決定プロセスや行動の背景にある深層心理などを探っていきます。定量調査やグループインタビューでは把握しづらい心の動きやインサイトに迫ることができるため、ペルソナやカスタマージャーニーの作成などに役立ちます。
インタビュー調査については以下の記事も参考にしてください。
インタビュー調査とは|種類と活用例・メリット・デメリット・進め方のコツ
グループインタビューとは?|調査の基本概要とメリット・注意点
デプスインタビューとは|メリット・デメリットと実施の流れを解説
グループインタビューの費用相場
一般的に、グループインタビューは調査会社などのインタビュールームに対象者を集めて実施することが多いですが、近年はオンラインで実施するケースもあります。
実施形態によって費用感や内訳が異なるため、それぞれの費用の目安や参考例をご紹介します。
オフライン(対面)で実施する場合
一般的に、グループインタビューは以下のような流れで実施します。
- 調査企画
- 対象者のスクリーニング
- インタビューフローの設計
- 調査会場の手配
- 実査
- 分析・レポーティング
料金体系は調査会社によって異なりますが、一般的には1グループあたりのモニタ数や実施グループ数、インタビュー時間、スクリーニング調査の規模、リクルートの難易度などで料金が変動します。
例えば「1グループ4~6名/インタビュー2時間/2~4グループ」といった条件での費用の目安は120~140万円程度です。
料金に含まれる項目には以下のものが挙げられます。
<内訳の例>
- 調査企画
- インタビューフローの設計
- 対象者のスクリーニング調査
- インタビュールームの手配
- モデレーター、書記の手配
- モニタへの謝礼
- 発言内容の文字起こし
- 納品物(発言録・レポート)
オンラインで実施する場合
調査の基本的な流れはオフラインの場合と同じですが、オンラインの場合はZoomやGoogleMeetなどのWeb会議システムでインタビューを実施します。
オンラインでグループインタビューを実施している調査会社は多くないため、参考例をご紹介します。
<料金の参考例>
- 調査会社A:1グループ4名あたり55万円~
- 調査会社B:1グループ3名90分×4グループ 200万円
料金には以下のような項目が含まれます。
<内訳の例>
- 調査企画
- インタビューフローの設計
- 対象者のスクリーニング調査
- Web会議システムの手配
- 関係者のインタビュー視聴環境の整備
- 事前準備(通信接続テスト、テスト品送付など)
- モデレーター、書記の手配
- モニタへの謝礼
- 発言内容の文字起こし
- 納品物(発言録・レポート)
また、インタビューの様子を録画した動画データをオプション料金で提供してもらえる場合もあります。
デプスインタビューの費用相場
次に、デプスインタビューの費用の目安をご紹介します。
オフライン(対面)で実施する場合
デプスインタビューも基本的に以下のような流れで実施し、調査会社にすべての工程を依頼することが可能です。
- 調査企画
- 対象者のスクリーニング
- インタビューフローの設計
- 調査会場の手配
- 実査
- 分析・レポーティング
料金は調査内容やモニタ数、質問数、リクルートの難易度などで変動しますが、モニタ数6名での基本料金は20万円~が目安です。
基本料金には企画費やインタビューフロー作成費などが含まれることが多く、ここに必要なオプションサービス(リクルーティングやレポーティングなど)を加算していきます。
参考までに、デプスインタビューの実際の料金例をご紹介します。
<料金の参考例>
- 調査会社A:1名あたり90分×3名 53万円
- 調査会社B:1名あたり60分×12名 270万円
料金には以下のような項目が含まれます。
<内訳の例>
- 調査企画
- インタビューフローの設計
- 対象者のスクリーニング調査
- 会場手配
- モデレーター、書記の手配
- モニタへの謝礼
- 発言内容の文字起こし
- 納品物(発言録・レポート)
オンラインで実施する場合
デプスインタビューは、Web会議システムを活用してオンラインで実施するケースが増えています。オンラインで実施する場合は、Web会議システムの手配や事前の接続テストなどが料金に含まれます。
実際の料金の例をご紹介します。
<料金の参考例>
- 調査会社A:1名あたり60分×10名 220万円
- 調査会社B:1名あたり60分×6名 180万円
料金には以下のような項目が含まれます。
<内訳の例>
- 調査企画
- インタビューフローの設計
- 対象者のスクリーニング調査
- Web会議システムの手配
- 関係者のインタビュー視聴環境の整備
- 事前準備(通信接続テスト、テスト品送付など)
- モデレーター、書記の手配
- モニタへの謝礼
- 発言内容の文字起こし
- 納品物(発言録・レポート)
近年、手軽でリーズナブルな調査手法として注目が高まっているのがチャット形式のデプスインタビューです。
セルフ型のチャットインタビューサービス「Sprint」は、約5分で対象者とのマッチングを行い、すぐに30分のリアルタイムインタビューを実施することができます。
Sprintは、利用回数の制限がない定額プランを月額19万8,000円で提供しています。年間を通して継続的に定性調査を実施したい場合におすすめです。
目的・予算に合った調査手法を取り入れよう
インタビュー調査は、消費者の生活実態や心理的な背景を把握するために欠かせないマーケティング手法です。調査方法はグループインタビューとデプスインタビューの2種類があり、実施形態によって調査の流れや費用感が変わってきます。
近年はチャット形式のインタビューを取り入れる企業も増えています。コストを抑えて消費者の生の声を収集できる手法ですので、インタビュー調査の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。