インタビュー調査とは|
種類と活用例・メリット・デメリット・進め方のコツ

9 May.2022 / インタビュー調査

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インタビュー調査は、定量調査だけでは把握できないターゲットの実態やインサイトを発掘するなど、新規事業や商品開発、プロダクト改善、マーケティング戦略といった様々な場面に活用されています。

本記事ではインタビュー調査の目的・種類・活用シーンや実施するメリット・デメリット、実施の流れとポイントを紹介します。

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インタビュー調査のコツ

インタビュー調査の基本的なテクニックや注意すべきポイントを具体的な例を交えながらご紹介します。

インタビュー調査とは

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インタビュー調査とは、対象者へのインタビューを通じて詳細な行動実態やその背景にある意識・感情・価値観などを深く掘り下げていく定性調査です。

まずは実施する目的と調査の種類、活用例を見ていきます。

インタビュー調査の目的

定量調査では数値データをもとに実態や傾向を把握するのに対し、インタビュー調査は対象者のリアルな声から行動や思考、感情の変化などを明らかにしていく手法です。

インタビュー調査を実施する目的は、主に次の3つです。

  • ターゲット層の実態を深く理解するための情報収集
  • 課題設定における仮説の発見や検証
  • ターゲット層の評価や意思決定プロセスに影響しているインサイトの発掘

人が何かを判断・選択したり、行動したりする背景には、様々な要因が複雑に影響しあっています。当人すら、その理由を理解していないことも少なくありません。

インタビュー調査では、対象者の言葉から実態や意識・感情などを事実ベースで捉えていくとともに、その背景にある要因や因果関係を掘り下げていきます。調査結果は、商品開発やマーケティングの様々な場面に活かすことができます。

インタビュー調査の種類

インタビュー調査は1対1で行うデプスインタビューと、複数名の対象者を集めて実施するグループインタビューの2つに大別されます。それぞれの特徴を以下に整理しました。

デプスインタビュー グループインタビュー
インタビュー人数 1名 4~8名程度が一般的
実施目的 対象者の実態や背景にある深層心理を深く探る ターゲット層の実態や商品・サービスへの反応を探る
実施方法
  • モデレーターと対象者による1対1の対話形式で進める
  • 60~90分程度が一般的
  • モデレーターと参加者の座談会形式で進める
  • 90~120分程度が一般的
実施形態
  • オフライン(対面)
  • オンライン(ビデオ会議など)
  • チャットインタビュー
  • オフライン(対面)
  • オンライン(ビデオ会議など)
  • チャットインタビュー

従来のオフラインでのインタビューに加え、昨今はビデオ会議ツールを利用したオンラインインタビューが増えています。また、より手軽に実施できる手法として、チャットインタビューツールも提供されています。

セルフ型のチャットインタビューサービス「Sprint」は、5分でモニタのリクルーティング・スクリーニングが完了し、リアルタイムのインタビューを即開始できるツールです。インタビュー内容はExcel形式でダウンロードできるため、文字起こし不要で分析・レポーティングができます。

インタビュー調査の活用例

インタビュー調査の活用例を以下に挙げます。

  • 新商品の企画・開発や既存商品の改善にあたって、ターゲットの実態や意思決定プロセスを詳細に把握したい
  • 定量調査でわかった課題・ニーズについて深く掘り下げたい
  • 課題設定において仮説を立てたい、または仮説を検証したい
  • インサイトを発掘したい
  • カスタマージャーニーやペルソナを作成したい
  • アイデアやコンセプトについての反応を知りたい
  • 広告表現についての印象や評価を知りたい

インタビュー調査のメリット・デメリット

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インタビュー調査のメリット・デメリットを、デプスインタビューとグループインタビューに分けて見ていきましょう。

デプスインタビューのメリット・デメリット

デプスインタビューのメリット・デメリットには次のものがあります。

メリット
  • 対象者の実態や思考・感情を深く掘り下げることができる
  • 1対1のためデリケートなテーマ(身体・お金に関することなど)でも扱いやすい
  • 他の参加者の影響を受けないため、本音を引き出しやすい
デメリット
  • 1人に対して60~90分程度の時間を割くため、時間的・コスト的な効率が悪い
  • 対象者の言葉や反応を見ながら臨機応変に質問する必要があるため、モデレーターのスキルによって調査結果が左右されやすい

グループインタビューのメリット・デメリット

グループインタビューは、以下のメリット・デメリットがあります。

メリット
  • 他の参加者から刺激を受けて、新たなアイデアや多様な意見が生まれるグループダイナミクスが期待できる
  • 効率的に複数名の情報を収集できる
デメリット
  • 他の参加者の影響を受けて、調査結果にバイアスがかかる場合がある
  • 他の参加者の視線が気になり、本音を話しにくいことがある

インタビュー調査の進め方とコツ

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インタビュー調査の進め方を6つのステップに分けて見ていきます。

1. 調査目的を具体的にする

まずはインタビュー調査を実施する目的を明確にします。次の2点を具体的にしましょう。

  • 何を明らかにするための調査か
  • 調査結果を何に活用するのか

このステップを曖昧にしてしまうと、調査設計の方向性がズレたり、調査結果をうまく活用できないなどの失敗につながるため注意しましょう。関係者間で目的・用途に関する認識の相違が起きないよう、言語化しておくことをおすすめします。

2.調査の全体計画を策定

全体計画で決めておく事項には、次のものがあります。

  • 調査の種類(デプスインタビューまたはグループインタビュー)
  • 実施形態(オフライン・オンライン・チャット形式)
  • 調査対象者の人数
  • 調査スケジュール(準備~実施~分析)
  • インタビュー時間
  • 予算

オフラインで実施する場合は、会場の手配も必要です。

3. 調査設計

調査設計では、質問項目を決めてインタビューフローを作成します。

● 質問項目の作成

目的に適う調査を行うための質問項目を作成します。次の3つに留意して検討しましょう。

  • 調査目的の「明らかにしたいこと」を引き出せる質問項目となっているか
  • 事前に立てた仮説を検証できる質問となっているか
  • 対象者の行動・思考・感情を引き出せる質問となっているか

● インタビューフローの作成

インタビューフローとは、質問項目や時間配分、質問する順番などをまとめた台本のことです。スムーズにインタビューを進行するために、次の3つを具体的にします。

  • 質問の優先順位を決める(必ず聞くことを決めておく)
  • 各質問にかける時間を決める
  • 質問する順番を決める

4. 対象者をリクルーティング

調査目的に合わせて対象者の要件を決め、リクルーティングします。要件に合致する対象者を選別するスクリーニングにおいては、以下の2点がポイントとなります。

  • 調査目的に合った属性か(性別・年齢・居住地・職業・家族構成など)
  • 調査テーマへの関与度が高いか

いざインタビューを開始したところ「テーマについて興味関心が薄い人だった」といった失敗を避ける上でも、要件を具体的にしてリクルーティングすることが大切です。

5. インタビュー実施

インタビュー調査では、スタート段階で対象者が話しやすい雰囲気を作ることが重要です。冒頭にアイスブレイクを入れるなどして、緊張感を解くようにしましょう。また、正解・不正解はないことを伝え、対象者が自由に発言できる状態を作ることもポイントの一つです。

6.分析・レポーティング

インタビュー調査からどのようなファインディング(気づき・発見)があったのかを整理し、分析・レポーティングします。次の点を意識して、わかりやすくまとめます。

  • 誰に向けての報告書か
  • 何に活用するのか

インタビュー調査は顧客体験の向上に有効な手法

あらゆるビジネスにおいて顧客体験の向上が重視されている今、インタビュー調査はターゲットの行動実態や深層心理を深く理解する手法として注目度が高まっています。定量調査だけでは見えてこないインサイトを発掘する上でも有効です。

現在はオンラインインタビューやチャットインタビューなど、より便利にインタビュー調査を実施できる方法があります。ぜひビジネスに活かしてみてください。

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