「顧客の声(VOC)」の集め方|
収集するメリット・活用のポイントを解説

30 May.2022 / 顧客の声

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「顧客の声(VOC)」は、企業の競争力向上に役立つ重要な情報です。近年は様々なチャネルで顧客の声を収集し、商品・サービスの改善などに活用する企業が増えています。

今回は、顧客の声の重要性や代表的な収集方法、活用のポイントについて解説します。

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「顧客の声」の重要性

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顧客の声とは

「顧客の声」とは、自社の商品やサービスに対してお客様から寄せられる意見・要望・クレームなどの総称です。英語表記Voice of Customerの略語から「VOC」とも呼ばれています。

顧客の声は、コールセンターなどに電話やメールで直接寄せられるものだけではなく、アンケートの回答やSNSの投稿なども含まれます。

ライフスタイルやニーズの多様化に伴い、企業活動において顧客の声を集める重要性が一層高まっています。そのため、多くの企業では顧客の意見や要望を様々なチャネルで収集・分析する取り組みを強化しています。

顧客の声を収集・活用するメリット

顧客の声を収集・活用するメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。

① 商品の改善・開発のヒントになる

顧客の声を集めると、商品・サービスに対する様々な評価や意見を知ることができます。好意的な声だけではなく、改善してほしい点やクレームなどのネガティブな声も含まれるため、商品の仕様改善などに活かすことができます。また、新たな商品開発のヒントになる意見が得られる可能性もあります。

② 顧客満足度や顧客ロイヤリティの向上に寄与する

顧客の声をきっかけに商品の仕様などを見直し、より使いやすく改善すれば、顧客満足度の向上につながります。顧客満足度が高まれば、商品に対する顧客の信頼や愛着(顧客ロイヤリティ)が醸成され、他社商品にスイッチする可能性を低下させることができます。

③ 従業員のモチベーション向上につながる

商品や顧客対応に対する好意的な評価は、商品開発や店舗・コールセンターの担当者のモチベーション向上につながります。不満点やクレームなどの厳しい意見も、これまで見落としていた問題点に気づくきっかけとなり、商品・サービスの品質向上を後押ししてくれます。

顧客の声を収集する代表的な方法4つ

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ここでは、顧客の声を収集する主なチャネルとそれぞれの特徴をご紹介します。

コールセンター/コンタクトセンター

お客様の問い合わせ・クレームに対応するコールセンターやコンタクトセンターは、顧客の声を収集する代表的なチャネルです。以前は電話で対応するコールセンターが主流でしたが、近年はメール・チャット・FAXなどマルチチャネルでお客様とコミュニケーションをとるコンタクトセンターも増えています。

<特徴>

  • 顧客の声をダイレクトに集めることができる
  • 年代・性別を問わず幅広い層の意見が集まりやすい
  • 不満点やクレームなどのネガティブな情報を収集しやすい

ソーシャルメディア

顧客の声は、SNS(TwitterやInstagramなど)や口コミサイト、ブログなどのソーシャルメディアでも収集することができます。ソーシャルメディアでは誰でも気軽に意見を投稿できるため、企業に直接意見を伝えない顧客の声を集めたい場合に適しています。

<特徴>

  • 顧客の率直な意見や本音を収集できる
  • 主に若年層の意見を収集しやすい
  • 信ぴょう性の低い情報が含まれることがある

アンケート調査

商品・サービスのユーザーに顧客満足度アンケートなどを実施し、使い勝手やデザインなどの評価・感想を聞くのもポピュラーな手法です。アンケート用紙を店頭などに設置・配布する方式のほか、近年はWebアンケートを活用する企業も増えています。

<特徴>

  • 企業が知りたいことを聞くことができる
  • 一度に多くの意見を収集できる
  • 定量的に評価の傾向をつかむことができる

インタビュー調査

インタビュー調査は顧客に直接話を聞く手法で、様々な質問を投げかけながら商品・サービスに関する意見を収集します。時間をかけてじっくりと話を深掘りすることができるため、意見の背景や真意を探ることが可能です。インタビュー調査にはグループインタビューデプスインタビューの2種類があり、目的に応じて使い分けます。

<特徴>

  • 精度・密度が高い情報が得られる
  • 特定の属性をもつ顧客の声を収集できる
  • 顧客の本音やインサイトに迫ることができる

顧客の声をマーケティングに活用するポイント

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顧客の声をマーケティングで適切に活用するために、以下の点を押さえておきましょう。

PDCAサイクルをまわす体制を整える

顧客の声は様々なチャネルで収集できますが、やみくもに集めるだけでは意味がありません。まずは、目的に応じて顧客の声を収集するチャネルを選定し、「誰が・どのように分析し、どこで・どのように活用するのか」を明確にすることが肝要です。顧客の声の収集から分析・活用までのPDCAサイクルをまわす体制を構築しておけば、関連部門と連携しながら商品・サービスの速やかな改善につなげることができます。

ITツールを活用する

顧客の声の収集・分析に役立つITツールを活用すれば、PDCAサイクルを効率的にまわすことが可能です。主なものを以下に挙げます。

<コールセンターシステム>

オペレーターの振り分けや顧客情報の一元管理などを行うシステム。通話内容を録音・テキスト化する機能が備わっているものもある。

<CRM(顧客管理システム)>

顧客からの問い合わせ内容やアンケートの回答などを、顧客の基本情報に紐づけて一元管理できる。

<アンケート作成ツール>

テンプレートなどを使ってWebアンケートの作成を支援する。アンケートの配信・回収・分析まで一括管理できるものもある。

<ソーシャルリスニングツール>

SNSやブログなどのソーシャルメディアに投稿された顧客の声をリアルタイムに収集・分析するツール。

<テキストマイニングツール>

テキストデータを単語や文節で区切って相関関係や出現頻度などを分析できる。

顧客の声を有効活用しよう

企業にとって、顧客の声は商品改善や新たなサービス開発につながるヒントが詰まった宝の山です。ITツールを上手く活用しながら顧客の声を収集・分析し、スムーズにPDCAサイクルをまわすことができれば、商品・サービスの競争力向上につながります。ここで紹介したポイントを参考に、顧客の声を集めて有効活用しましょう。

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